完璧主義とまではいかなくても、より良くと願い、そして努める。人が成長するためにはまことに必要なこころがけだが、落とし穴もある。
満足をしないことは何となくかっこ良いが、人である以上必ず強いストレスを秘めている。強烈な動機がはたらいていると、それによって封じられているが、それは常ではありえない。
生きることは難しい。この先に自信を持ち切れることはない。向上心があればあるほど、不安感が強くなるものだ。
限界を意識しない人は不遜だとも言える。人は完ぺきではない。誰しも他人には求めることのないことを自分に求めてしまう。真面目さが過ぎると自分の忌み嫌う生意気に通じる。
どうあっても届くことのないものに素直に降参する。とてつもなく大きな存在を直感したとき、それに首を垂れる。その教えを心して受け入れる。
過ぎたるこだわりから離れることができたとき、いつも迫りくる、ときに夢の中で暴れまわる恐怖から逃れられる。
教えの理解には永久に届かない。幼子が親にするごとく、疑いなくただ信じる。そうして少しづつ近づいていく。
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